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笹倉及介の日記ブログ

花言葉 君はセリフがクサイのだ

 花言葉というのは別に決まっていなくて、花屋なんかが勝手につけたものらしい。そういうことを友人に話したところ「じゃあ俺は花じゃないものに勝手に花言葉をつけることにする」と言い出した。彼はそのときゴミ袋に自分の所属している研究室の名前を書いていた。これからゴミを捨てに行くらしい。彼曰く、油性ペンの花言葉は<消えない思い、消せない記憶>だそうだ。それをうまいと褒めたら、ゴミを捨てに行くのに付き合わされた。集積場までの道のりはそれについての話で盛り上がった。扉は<始まり>、階段は<努力は報われる>だそうだ。扉と階段はその道のりの間にあったからである。なんだかよくわからないけれど、なんとなく気持ちは分かる。僕が一番よいと思ったものは、石<蹴られても、たいしたことない>である。もう花言葉じゃない。ただのキャッチコピーだ。というか、それはただ石の気持ちになっているだけじゃないのかと思ったけれど、なんだか心に響いた。僕は石を蹴った。