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笹倉及介の日記ブログ

二人称への憧れ

 <お嬢様>という二人称には果てしない魅力がある。自分が「お嬢様!」と誰かを呼ぶところを想像してみて欲しい。そこには、魅惑の世界が広がっている。
 もちろん私は執事だ。父と一緒に路頭に迷っているところを旦那様に拾われ、それからお世話になっている。父はもう他界したが、私は旦那様へ一生尽くすつもりでいる。最近気になるのはお嬢様のおてんばぶりだ。
「お嬢様!木に登るのはおやめください!」「あら大丈夫よ、笹倉。ほら、へーきへーき!ってきゃあ!」「危ない!」「…あ、ありがとう」「まったく、お嬢様にもしものことがあったら私は…」「ごめんね、ごめんね笹倉、心配かけて、もうしないよう…」
まあ、懲りずにお嬢様はまたするだろう。そのたびに絆は深まってうわあああああああ!
 <姫様>でも可。つまり、尊い身分の女の子の従者という設定が良いんだ。