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笹倉及介の日記ブログ

血圧を測る

 例えば、光の波長よりも短いものは、光を反射しないので見えない。だから、より短い波長を持つ電子線を反射させて物体を観察する電子顕微鏡は、光学顕微鏡よりも細かい物体を見ることができるというわけだ。
 だけど、この電子線というのは非常にエネルギーが大きいから、物体に照射させると、その物体自体が動いたり、溶けたりしてしまう。だから、その小さい物体を正確に観測することは、実はできないのだ。
 これは更に小さい、原子とか、素粒子とかの世界ではもっとわかりやすい。「不確定性原理*1」と呼ばれている。
 このような現象は、何も小さい世界でだけ起こる現象ではない。要は、観測するということは、観測される側にも影響を及ぼすということだ。マスコミのカメラが向いていると、必ずしも普段と同じことはできないというのもその例の一つである。「完全なる客観視」というのは誰にも出来ない。
 今日、僕は血圧を測った。「ちょっと高かったのでもう一回測ってください」と言われてしまったのだけれど、直前にコーヒーを飲んでいたからかな?ともかく、僕は「あ、まずいかな、どうしよう」などと思いながらもう一回測った。そうしたら、更に高い値が出てしまい「うわっ、これはまずいぞ」と思いつつ、更にもう一度測ったら、それよりも高い値になってしまった。
 これも、そんな例の一つである。緊張したり、動揺したりすると血圧は上がるからね。僕は高血圧症なんかじゃないよ。そんな要素は一つも無い、と思う。酒も煙草もやらないし、太ってもいないし、健康そのものだし、何より若いじゃないか。頼むから何かの間違いであってくれ。

*1:キーワードリンクの先にわかりやすく書かれている