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笹倉及介の日記ブログ

ものの名前

 化学物質にはコレはどういう経路でこんな名前になったのだと思うようなへんてこな名前がたくさんあるけれど、たぶんそれらは適当に名前がつけられました。呼び名がないと不便だからとりあえず、こう読んでおくか…とか言っているうちにそれが定着していていつの間にかその分野ではそう呼ばれるようになっちゃいました。それと似たような物質が発見されたから、それと似たような名前をつけました。どんどん名前は変になっていきます。
 フェノールという物質がある。フェノールフタレインという物質もある。なんだか今週で美少女戦士フェノール終了!来週から美少女戦士フェノールフタレインが始まるよ!ってかんじのノリだよ。第二期開始だよ。そういうノリの化学物質はたくさんある。今はちょっと思いつかないけど。
 物事に名前があることで安心してしまい、思考は止まる。もっともらしい専門用語で納得してしまい、本当のことをわかっていない。そういうのはテレビの健康番組などでよくあると思う。それっぽい専門家が出てきて胡散臭い説明をするのだけれど、とりあえず専門用語を使っておけば、説得力が生まれる。本当は何を説明しているのかも分からないのに、信憑性が高くなる。
 そういう場合以外にも、名前があることによる思考の停止は見られる。ハードディスクのことをよく分かっていない僕だって、ハードディスクを知っていると言える。ハードディスクという名前と、PCの中に入っている記憶媒体だということだけ知っていればいいのだから。