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笹倉及介の日記ブログ

鳴り続けるベル

 どこかのご近所で鳴り続けるベルが聞こえてくることは誰もが経験することだと思う。
 今まさにそんな状況で、目覚まし時計なのか、電話なのか、詳しくはわからないけれど、とにかくずっと鳴り続けている。いったいあれは何なのか。その家では何が起きているのか。気になってしょうがない。いろんなことを考える。
 目覚まし時計なのか。もしそうならば、これは事件である。目覚まし時計がなり続けているということは、持ち主はもう目覚めないということだ。事件なのか。僕は通報したほうが良いのだろうか。しかしうっかり目覚ましをセットしたまま外出するということも考えられる。もしかして、外出すらしていないのかもしれない。眠くて眠くてたまらない試験勉強中の学生が、「30分だけ寝よう…」などと言い目覚ましをセットして寝るが次の日の朝まで気づかずに…という展開なのかもしれない。おじいちゃんが補聴器を外して寝ているだけかもしれない。
 電話ならば、これは完全に事件である。ご近所が事件なのではなく、その電話を鳴らしている相手のほうが大変だ。ご近所は留守なだけ。何があったのか。何をそんなに伝えたいのか。いつまで呼び出したら諦めるのか。というか、電話を鳴らしたまま何かが起こったと考えるほうが自然だろうか。そっちのほうが大変だ。孫の声が聞きたいおじいちゃんは孫宅に電話するかもしれない。孫は両親と外食で家に居らず、おじいちゃんが少々ボケ気味だったりしたら電話を鳴らし続けるかもしれない。もしかしたら電話した直後に倒れているかもしれない。僕は通報するべきではないか?心配になってきた。
 あ、止まった。止まりました!これで安心して眠れる。