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笹倉及介の日記ブログ

猫舌は人類がエネルギーの枯渇する時代で生き残るための進化である

僕は猫舌なのに温かい飲み物が好きだったりするが、猫舌ゆえになかなか飲めない。それをからかわれることがたまにあるけれど、猫舌という特性はそんなに捨てたものじゃない。むしろ猫舌という人種は、これからの時代を生き抜くために必要な人種だと思う。
例えば電車通勤の人は電車に乗っている時間はそこに拘束されるけれど、通勤時間を利用して本を読むことができる。「通勤時間を利用して」というのは結構重要で、つまり本を読むしかすることがない状況だから本を読むことができるのだ。会社の近くに引っ越して電車通勤をする必要がなくなったら、読書時間は増やせるはずだが、実際にはそうはならないだろう。きっと起きるのが遅くなるだけだ。
猫舌はそれと同じである。お茶を淹れて、飲めるまで待たなければならないので、そのなんともできない状況をいろいろ楽しむことができるのだ。読書でも、会話でもいい。純粋にお茶を楽しんでもいい。お茶が好きな僕が猫舌じゃなかったら、お茶を楽しむ時間が減ってしまう。猫舌は得だ。
ここで、「お茶は熱いのを飲むのがいいんだよ。猫舌は熱いまま飲めないから損をしている」という反論が有りそうだ。でもあなたの「ぬるい」が猫舌の人にとっての「熱い」である。つまりあなたの「熱い」は猫舌の人には「超熱い」になる。ということは猫舌の方が熱いまま飲むのに適している。
猫舌は省エネでもある。より低い温度で満足できるということは、「あたため直す」という行為にエネルギーを使わなくて済むのだ。まだ十分熱いのだから。そして冷め切っていても、ちょっとあたためただけで、もう十分という温度になる。
今の時代、忙しいけれどお茶で他人よりのんびりできて、なおかつ省エネな人種、それが猫舌なのだ。次世代に求められている人種だと思う。