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笹倉及介の日記ブログ

しゃばけ (新潮文庫)

しゃばけ (新潮文庫)

しゃばけ (新潮文庫)


ドラマ化するらしいので(もうしている?)本屋でわかりやすく平積みになっていた。手に取って裏表と見たら、どうやら妖怪が出てくるミステリだということだった。しかも日本ファンタジーノベル大賞受賞だという。その賞に僕好みの名作がどうやら多いらしいぞということはうすうす感じていたし、妖怪モノは大好きなので買ってみたのだった。
文章に慣れるまで少し時間がかかったが(一太郎主観の文章だと思ったら、若だんなは〜というように書かれていて戸惑うところが結構あった)、なかなか良い雰囲気だ。事件が結構猟奇的で妖怪がたくさん出てくるのにまったく不気味さは感じられないが、そういうのもありだなと読みながら思った。僕としてはもう少し妖怪の特長をいかして話を進めて欲しかったが。例えば、白沢(はくたく)が出てくるが、それは名前だけで全く白沢らしくなくて、別の妖怪でも全く問題ないキャラだったのだ。そこが残念です。