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笹倉及介の日記ブログ

沈黙のフライバイ

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

「そいつは宇宙飛行に国が傾くほどの予算が要るとわかってからできたルールだ。だがそうじゃないだろ。ほんとはそんなもんじゃない。科学のためでも国家の威信のためでもない。経済効果や教育のためでもない。人が宇宙に出る意義は、人間の精神を宇宙に持ち出すことにある。俺たちはロボットじゃない。俺たちは人間だ」

「できっこないですか?」
これが爆弾になった。審査員達は急に真顔になった。アイディアを評価するとき「できっこない」は禁句だった。もとより、彼らは沙絵を嘲笑していたのではなかった。奇抜なアイディアに出会うと、嬉しくて笑ってしまうのだ。

SF短編集。実際に今すぐにでも技術とお金をつぎ込めば実現できそうな話ばかりですごくわくわくした。理系の心が湧き立つ一冊。どの話もとても面白かった。以下は短編ごとの簡単な感想。

沈黙のフライバイ

小さくてコストの安い探査機をばらまくという発想は実際に出来そう。実在する技術者が筆者のブログに投稿したものから話を作ったらしい。

轍の先にあるもの

一枚の写真からこんなにわかることがあるのか―、と思うと感慨深い。僕も顕微鏡写真からもっと考察を広げられるのではないか。研究に対する心構えがちょっと変わった、かも。

片道切符

宇宙はロマンだよなー。一番目の引用はこの話から感動したセリフ。

ゆりかごから墓場まで

こんな機械が出来たら人類は怠け者になってしまいやしないかな?それとも新たな進化なのだろうか。

大風呂敷と蜘蛛の糸

技術者っていいなー。僕はこういう技術者に来年からなろうとしているのか。すごく働く気が出てきたぞ。この話の発想も実際に実現できそうだった。二番目の引用はこの話から。

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