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笹倉及介の日記ブログ

ちりんちりん

「ちりんちりん」っていうものがある。自転車についているやつのことだ。正確には何ていう名前なのかは知らない。「自転車のベル」だろうか。
僕はこのベルが大好きで、よく鳴らしていた。べつに歩道を走っている時に歩行者が邪魔だからといってむやみに鳴らしていたわけではない。でも、そもそも自転車は歩道を走ってはいけないことになってるというのは知っているんだけど、そうしたら何故ちりんちりんがついているのだろうかわからない。
まあそれはともかく、人気のない道であるとか、自転車に乗って直後とか、よく、「ちりんちり〜ん」とベルを鳴らして走っていたのだ。そんなにたくさん鳴らすわけではない。あくまで二回だけだ。僕の乗っていた自転車は普通のシティサイクルという感じのもので、ようはママチャリだ。音を言葉で表すと「ちりんちりん」というよりも「りんりーん」というほうが良いのかもしれない。たぶんスタンダードな音だと思う。この音を出しながら走り、口笛を吹いたりすると、いかにも自転車に走っているなーという感じがするので、なんだか気分がよいのだ。のんびり町中をサイクリングしてるよー、という感じだ。
でも、最近自転車を買い換えて、ちりんちりんは変わってしまった。つまり鈴じゃなくて、鐘になったのだ。金属の半球状のボウルが裏返しになってついているようなもので、それをハンマーで叩くタイプのベルになった。スポーツタイプの自転車に多くついているようなベルだ。
試しに鳴らして走ってみると、「ちんちん」。

なんて間抜けな音だろう! いや、べつにアレだよ?そんな音はしてない。決してジョニーの俗語とかそういうものを思い起こす音はしていない。断じてしていない。しかしながら、コトバにすると確実に「ちんちん」な音がするのだ。これは僕の脳が良くないわけで、ベルが悪いわけでは決してないのだけれど、間抜けだよこれは、間抜けだ。

なんだか鳴らすのが恥ずかしくなってくる。鳴らすと良い気分でサイクリングしていた僕の気分はとたんにオモシロい雰囲気になる。べつにそんなことは求めていないんだ。なんていうか…ロックバンドにはギロとかリコーダーのパートは無いんですよ。そういうことなんですよ「ちんちん」っていうのは。もうしわけないね。もうしわけない。ちょっとどいていただきたい歩行者の方にもうしわけない。こんな間抜けな音でどいていただくなんて…。というか、ちんちんでどかす僕もどうかと思うよ。
やっぱり自転車のあれはちりんちりんじゃないとダメなんですよね。もうそういう文化ができあがってる。「ちんちん」なんかじゃ決してない。

ところで、wikipediaで「ちんちん」を調べたら興味深い事実が分かったので紹介したいと思います。

イタリア語のcin cinは中国語の「請請」からできたピジン言語で、「こんにちは」「さよなら」「乾杯!」などの意味。
wikipedia:ちんちん

イタリアで酒は飲めんな…。