町でうわさの天狗の子
- 作者: 岩本ナオ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/12/21
- メディア: コミック
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久しぶりに漫画が読みたいなーと思っていたらネット上の何とかランキングにランクインしていたものを発見。天狗というキーワードと絵柄にぴんと来たので、一巻だけ買ってきた。そうしたら、面白いし雰囲気に惚れたので、次の日一気に全巻そろえてしまったのだった。
少女漫画にはまったのは久しぶりだ。というか、漫画にはまること自体が久しぶりだ。活字ばかり読んでいると、頭がこり固まってくるので、たまには漫画を読んで、気軽に物語を楽しむことも必要であるように思う。
この漫画は天狗と人間のあいだに生まれた女の子の、人間関係や恋愛、天狗としての成長を描いた物語だ。世界観が独特で、ファンタジーと言って良いのかよく分からないけれど、とにかく、お山には天狗が実際に居て、舞台となる町では天狗が居ることが当然になっている。イノシシが喋ったりしても動じない。そういう、現実に限りなく近いけれど、実はファンタジーという世界観が結構好きで、森見登美彦の小説が好きな僕にはこの漫画もとても好きになれた。というか、天狗になりたくなった。気がついたらwikipediaで天狗のことを調べている。どうやら、普通の人間でもちゃんとしたステップを踏んで修行を積めば、天狗になれるようだ。
天狗成分を抜くと、非常に懐かしい感じのする少女漫画で、ラブコメの王道を行っているような感じだ。かっこいいし気もいい男の子と恋愛して、幼なじみといろいろあって、女の子それぞれの恋も描かれる。のほほんとした雰囲気や独特の間の取り方が良い。恋愛につきもののギスギスドロドロしたような、せつないようなアレが感じられず、気楽に読めるのも良い。