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笹倉及介の日記ブログ

若者の評論離れ

なんだか最近「若者の○○離れ」というフレーズがごく一部で流行っているようだが、だいたいそこには誰かが儲かるような一言が入っている。車、酒、旅行などだろうか?つまりは若者が消費をしなくなってしまって嘆かわしいみたいな論調なのだけれど、嗜好の細分化だとかが理由のひとつらしい。主にインターネットの影響だとか言われてる。でも、いつの時代だって若者よりも年寄りのほうが金を持っているに決まっている。しかし、消費喚起の呼び声にホイホイ釣られてしまう、マーケティングしやすいのが若者だから、そういうことを言われてしまうのだと思う。つまり、広告を打てばちゃんと効果があるのが若者だし、儲けやすいのが若者なのだ。おっさんおばさん以降になると、自分に見合ったものを自然と選ぶようになるし趣味嗜好も固まってくるので、そうそうマーケティングの餌食になったりはしない。若者は背伸びをしてしまうが故に、コントロールしやすい。

ってどこかの偉い先生が言ってた。何かで読んだ気がする。

でもそれとは別に、僕は若者の評論離れが起きていると思うのです。つまり、ひとつの作品に対して、熱く語り、時代背景や文化について調べたり、考察を述べ、学問的な探求のようなことをしたり、持論を築き上げたりする。そういうことをする人は居なくなってきた。
ハルヒが流行ったときに、そういう評論をウェブで書いた人は30代以上の人が多いのではないだろうか。20代にそんな人は居るだろうか? ウェブ上ではいるだろうけれど、おそらくリアルにそういう「熱き語り」をする人は居ない。オタクは居なくなり、ぬるいオタクが大量生産されている。だいたい、僕自身もそうなのだ。
原因は情報過多にあるんでしょうか。ひとつの作品を愛でる時間があんまり無い。どんどん消費しないと追いつかなくなっているんだ。

まあこれもどこかのオタク論の偉い先生が言っていた気がします。