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笹倉及介の日記ブログ

どこかにもたれたい

「人」という字は、人と人とが互いに支え合っていると、さる高名な人物が言っていた。普通に書くと、一画目のほうが長いので、一人は支えられているが、もう一人は支えている。一人は楽をしている。でも、PCでのフォントだと、だいたいのフォントがバランスよい形になっているため、お互いに支え合っていると言える。

そんなことはどっちでもよいのだが、つまり人間はどこかにもたれ掛かりたいのだと思う。精神的な話ではなく、物理的に。
僕は個人的にもたれかかるのが好きだ。二足歩行って疲れる。肩こりとか、腰痛とか、四本足だったら無いだろうし、体の負担も少ないだろう。登山をするときに、杖を持っているか持っていないかで疲れ方が全然違うという。人間は手を使うようになり道具を得たけれど、そのかわり足が減ったので、体に強く重力を感じる。体の割に頭が重いし、現代人は筋肉も無い。だから、どこかにもたれていたいのだ。字にもそれが現れているのではないか。


立っているだけで疲れる。
座っていても、もたれるところが無いと、バランスをとるために力が必要だから、疲れる。
どこかにもたれ掛かっていれば、重力に任せて力を抜くことができるから、疲れない。
寝転んでいるときが最強で、もう何も怖くない。
接地面積が多いほど重力に対抗する力を必要としないから、優秀な体勢だ。


こういう椅子に座っているけれど、これはたいへん楽である。