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笹倉及介の日記ブログ

スーパーカブ110で天竜川沿いにダム巡り その4

スーパーカブ110で天竜川沿いにダム巡り その1 - hakanashika
スーパーカブ110で天竜川沿いにダム巡り その2 - hakanashika
スーパーカブ110で天竜川沿いにダム巡り その3 - hakanashika


ダム湖ができあがる前の水没した集落の地図の看板が立てられていた。ダムに水没した集落というのはフィクションの世界でよく取り上げられる題材だけれど、本当に自分の関係する身近にあるものなのだということを実感。この看板を見ることが出来たというだけで、ちょっとしたことなのだけれど、行って良かったと思う。



新豊根発電所は、みどり湖(新豊根ダム湖)から佐久間ダムのある佐久間湖へ水を流して発電しているが、電力消費の少ない夜間に佐久間湖から水を新豊根ダムまで水をくみ上げて、昼間にまた水を流して発電をするということをやっている。電力消費のピークによって調整しているのだそうだ。この看板は誰が見るのだろうか…。公衆トイレのような建物にひっそりと看板が立てられていたが、周りには蜘蛛の巣が貼っていて、誰も立ち入った様子は無かった。



佐久間ダム湖。



佐久間ダム


佐久間ダム上の道。



ダムのから下流をのぞき込んだ。水は少し溜まっているけれど、少し先で川が涸れている。しばらく雨が降っていなかったから、ダムの水位も低めだ。


発電に使われる水車だ。ダムのでかさと比較すると、意外と小さいという印象。


ダム全景。電力館があり、中でダムカードを貰えた。入場料を取るのかと思っていくらなのかを管理人のおっさんに聞いたのだけれど、無言でダムカードを渡してくれた。そうして、入場料は要らないのだという。運営は電源開発が行っている。この電源開発という会社は僕は聞いたことがある程度でどういう起業家知らなかったのだけれど、東京電力中部電力のような電力会社に電気を売っている、電気の卸売業の会社だそうで、日本のエネルギー事情を牛耳るものすごい組織だということを知った。
佐久間電力館は、天竜川全域の治水事業のことについて知ることができる。同時の新聞記事がとても面白かった。



佐久間ダムをしばらく過ぎて、西渡というところに看板があった。看板にはこう書かれている。

そば団子で山姥退治
むかし、福沢の里に、山姥が住んでおったそうな。機織りや子守をしてくれる反面、牛や馬や人間の生き血を吸うので退治してしまうことになった。
やまんばがこの西渡へ遊びに来たとき、好物のそば団子を出してやった。中にこっそり焼いた石が入れてあった。熱くて苦しみもがき始めたとき、水の代わりに油をあげたので、やまんばはこらえきれず、天竜川に身を投げたそうな。
佐久間町昔ばなしより)
佐久間町

子守をしてくれるのに生き血を吸うというのは困ったものだなぁ。



このへんも、急斜面に茶畑が作られている。たぶん斜面と茶畑は相性が良いのだろう。水田のように、平らにしなくても良いし、日照時間が少なくなるとおいしいお茶ができる茶葉になると聞いたことがある。


観光地にある地図看板って好きだ。なんだか味わい深い。分かれ道を東に行けば水窪というところに着くらしい。看板を見て面白そうだと思ったが、今回は見送る。グーグルマップで見ると、国道152号線水窪の先で途切れている。とても面白そうなので、いつか行ってみたい。酷道っぽい。



秋葉ダム。



船明ダム。徐々に平地になってきた。


静岡は平らだなぁ。空が広く感じる。というか実際広い。


風車だ!とテンション上がって写真を撮ったら、白バイが通った。交通違反はしてないけれど、ちょっと焦った。



ようやく太平洋! ひさしぶりに水平線を見た。定期的に見ておかないとね。


金曜ロードショー的な風景。夕日だったらもっとそうだったのに。


中田島砂丘天竜川の土砂で出来たらしい。ダムが出来てから、土砂も少なくなり、徐々に浸食され後退していっているとwikipediaに書いてあった。ウミガメの産卵場所として知られているけれど、その場所が無くなってしまう。そのかわりダムには土砂がたくさんたまり、問題となっているようだ。


というわけで太平洋について旅は終わり。静岡で一泊して、あとはまっすぐ帰った。楽しい夏でした。