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笹倉及介の日記ブログ

髪を切ってもらう

髪を切ろう。そう決めてから、2ヶ月後くらいにやっと髪を切った。4月に引っ越しをして、新しい店を探さなくてはいけなくなってしまった。しらない店に入るのは億劫だったので2ヶ月間もずるずると髪を切らずに伸ばし放題だった。

以前までは近所の床屋さんへお世話になっていた。孫の自慢話を行くたびにしてくる老夫婦のお店。この地ではどういうお店がいいだろうか。床屋と美容室、どちらでも良いが、近くにあるほうがよい。


一番近くにある店に行ってみた。床屋ではない。1500円のカットだけしてくれる店だ。散髪屋だろうか。とてもお安い。

「もみあげはどうなさいますか?」と聞かれる。そういえば、髪を切るってそんなことを聞かれるんだった。以前まで孫の話かワイドショーの話しかしてなかったから忘れていた。どうと言われても、僕にはなんて答えればよいのかわからない。どの様な選択肢があるのだろうか。「切って下さい」か「切らないで下さい」かのどちらかだろうか。言葉に詰まっていると「自然な感じにしておきますか?」と言われる。僕は「はい」と言うしかない。別に自然な感じならまあいいだろう。しかしよく考えると、不自然な感じにしてもらっても困る。テクノカットのことだろうか。

「長さはこのくらいでよいですか?」少し長い。もう少し短くしてもらうように伝える。この手のやりとりはたぶんいつものことなのだろう。長くしてくれという要求には応えられないからだ。

髪を切る店には必ず鏡が置いてあり、その前に座る。でも僕には自分の姿がよく見えない。眼鏡を外すからだ。あまり鏡の意味がないのかもしれない。いつも切っている人を鏡越しに眺めている。自分の髪型についてはよく分からない。べつに少々長くても短くても気にしない。しかし細かい要求ができないので、ほとんどおまかせ状態になってしまう。切り終わって眼鏡をかけるまで自分の姿かわからないので、結構不安だ。

最終的に、思ったよりも良い感じの髪型になったので、また行こうと思う。