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笹倉及介の日記ブログ

バナナ剥きには最適の日々

バナナ剥きには最適の日々

バナナ剥きには最適の日々

僕は円城塔のファンというわけではないんです。わりと既読作品が多いけれど、まったくファンでは無い。Self-Reference ENGINEは大好きだし、これはペンですは名作だと思う。ただ、他の作品も読んではいるけれど、まったく訳が分からないし、なんだか読んでいるというよりも読まされている感が強い作品ばかりでぜんぜん小説の世界に入り込めないし、円城塔最高!という人の気持ちが分からない。
なんとなくスゴイ感じはする。訳がわからないけれどスゴみが感じられる。それが文芸なのだと言われれば、そうなのかもしれないが、僕は書いてある以上のことは読み取れないのです。
真面目に円城塔について語ることに意味はあるのだろうか。「わwけwがwわwかwらwなwいwwwww」的なノリでいいんじゃないか。「今回もわけが分からなかったなー」って感じで本を閉じて、明日も生きてく。それでいいじゃない。
Self-Reference ENGINEを読んだときは「訳が分からないけれどなんかかっこいいしおもしろいかも!」だったけれど、Boy's Surfaceを読んだときの「マジでわけがわからないよ」感。「後藤さんのこと」を読んだときの「もうどうにでもして」感。「これはペンです」は良かった。僕にも理解できるし、かっこいい発想で新しいSFって感じ。これは素人にもお勧めできる。しかし他の作品はダメだ。円城塔はドエスだよマジで。僕は打たれ強いからこんなに頑張って読んでるんだよホント。でもさすがに限界です。道化師の蝶は読んでなくて、芥川賞を受賞したけど、これでまた円城塔の被害者が増えるのか…、といった感じ。きっと何も知らずに受賞したからというだけで手に取って、痛い目を見るんだろうなぁ。読んでないので内容はわからないけど。

良いところがたまにあって、そういうところは発想が突飛だけれどどこか理解できたり、すごく文章がかっこよかったりする。たまに面白いところもあるのがまた始末が悪い。これって今流行りの言葉の「射幸心を煽る」ってやつでは?たまにすごく面白いものに出会えて、それは他の作家には無いもので円城塔にしか無いものでそれが大好きだから、ほとんど訳が分からなくても読んでしまうという…。おそろしいな円城塔。ガチャみたいな小説。この本も相変わらずで全容はよく分からないのだけれど、少しだけわかる。そんな本だった。短編集だから何度か読むことで何となく理解できてくるのかもしれないけれど、でももう円城塔の本は読まないようにしたい。したいのだけれど、。

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)


これはペンです

これはペンです