涼宮ハルヒの分裂を読んだよ
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/03/31
- メディア: 文庫
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ネタバレがあります
次巻に続く!
それなら涼宮ハルヒの分裂(上)って書いてくれ。最後の方まで読んで、あとこれだけのページで話をまとめられるのか?と思ってしまったではないか。
ハルヒのシリーズはネット上ですごい人気で、僕のいつもの巡回先もハルヒの新刊について言及しているページがいくつかあった。ネタバレを避けるためにそのページから避けつつ、ネットをしていた。でも避け続けるわけには行かないので、半強制的に自分に急かされて読んだ。早めに読まないといつネタバレに遭遇するかわからないからである。
それにしても、ネタバレを避けたつもりだったけれど、避けようの無いネタバレに遭遇してしまったのだ。というのも、とあるブログでハルヒとは全く別の話でミステリ関係のエントリがあったのだけど、最後に「そういえばハルヒの新刊も×××××でしたよね」というように付け足されていたのだ。これには憤慨した。とにかく困った。
これだけ短い単語で上手いこと嫌なところをつく言葉が他にあるのだろうか。
ここからネタバレ
僕を困らせた言葉はなにか。それは、「叙述トリック」である。
これは、ミステリのトリックの中で最も読者が気づきにくいトリックだが、もっとも事前に知ってしまうとわかりやすいトリックだと思う。読んでいる途中で叙述トリックだとは絶対にわからないけれど、叙述トリックだと言われて読むと、すぐにわかってしまう。これほど嫌なネタバレは無い。
これが今回のハルヒに使われていた。佐々木は男だと読者に勘違いさせていたが、実は女だったというものだ。まあ、そのトリックは話の大きな流れとはあまり関係の無い、ちょっとしたギミックのうちの一つかもしれない。でもネタバレされて悔しいし、せっかくだから、僕は下巻での話の重要な複線と思うことにした。
二章と三章は、αとβが余白で区別されていたが、プロローグと第一章にも上に余白がある。この部分にも何か仕掛けがあるのかも。
次巻の予想
- 異世界人が現れる
ハルヒが最初の演説で言っていた、「私のところへ来なさい!」リストの中でまだ登場していないのは異世界人だけだとキョンが言っていたので。
- さらに大きなスケールでの叙述トリックが仕組まれている
佐々木の性別での叙述トリックは複線
- αの世界とβの世界を見下ろす、神の視点の存在が現れる
叙述トリック+世界が分岐した原因+異世界人という要素を考えると、こんなことを思いついたというだけ。根拠は薄い。