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笹倉及介の日記ブログ

ケータイからアンテナが消えた

今日、僕はとんでもないことに気づいてしまった。
ふと思ったのだ。どのケータイにも、アンテナが付いていない。気づいたときにはゾッとした。
いつの間にかケータイのアンテナというのは画面の中の三本の線になったらしい。あの指でつまんで引っ張って伸ばす実際のアンテナはどこへ消えたんだ。冗談じゃない、電話からアンテナが消えたってことは僕らはどこからアレを受信しているのか。みんな事の重大さに気づいていない。大切なものが失われたことに気づいていない。そのうちアンテナという物体は消えて、言葉だけになってしまうのだ。「はてなアンテナ」のようなアンテナという表現も、そのうち消えるに違いない。そして次の段階には言葉すら消えて、アンテナの存在が消えるのだ。じゃあ、僕たちはどこから何を受信すればいいんだ?送信もできないんじゃないか?有線ではなく、無線と言い張るが、アンテナが無い。なんだこれ。僕たちはケータイに対してただの独り言を言っていたのだろうか。実はケータイの中にはどんな声色も使い分けることができるAIが入っていただけなんじゃないのか。
などと考えてしまうので、ケータイのアンテナは飾りでいいので付けておいてもらいたい。心の平穏のために必要なものだ。