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笹倉及介の日記ブログ

河童・或阿呆の一生 (新潮文庫)

河童・或阿呆の一生 (新潮文庫)

河童・或阿呆の一生 (新潮文庫)


文学だ。何故今更この本を読んでみようと思ったのだろうか…たぶんやっと、漫画→ライトノベル→一般小説→中間小説ときて、文学に辿りついたのだ。昨今ライトノベルの境界が議論されているけれど、芥川は文学ということでよいと思う。
それにしても暗い。話が暗い。こういうジャンルはたぶん、文章自体に楽しみを見出すものであって、ストーリーは二の次なのだろうか。物語としてはおもしろくないけれど、ときたまはっとする表現、形容などがあって、そのたびに周りを見回して隣の人にこの言葉を教えたくなる。「ちょっと!○○さん!この表現すごいよ!普通こんな言葉出てこないよ」。でも多少、教科書を読んでいるような気分になった。するりとは読めない。